4月15日に2014年度連続講座スタート

「TPPに反対する人々の運動」が毎年開催している連続講座が今年もスタートしました。その第一弾が4月15日、前大田区議会議員の奈須りえさんを講師に開かれました。

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 今回のテーマは「規制緩和」。現在TPP(環太平洋連携協定)は参加表明国間で交渉を重ねられていますが、その合意や批准とは関係なく、国内では「規制緩和」の名のもとに、農業・労働・福祉・医療などで実質的なTPP体制が進んでいます。特に、安倍政権は2013年に「国家戦略特区法」を成立させ、「世界一企業活動がしやすい国を目指す」動きを加速させています。

 奈須さんはTPPと戦略特区を重ねながら、「社会のルールをなくす経済政策で、公を活用した企業の利益最大化策」と、企業利益が市民の暮らしに優先している共通性を指摘。その上で、TPPが国家間の約束であるのに対し、「特区はすでに国家戦略特区法が制定されている。TPP交渉が停滞しても、国家戦略特区で規制改革が進む。国家戦略特区にはより一層注意を払う必要がある」とTPP以上に目の前の問題に迫っていることをあげました。

都市一極集中へ

 奈須さんは、国家戦略特区について、
 1)区域を限定した、
 2)規制緩和による、
 3)経済政策
 であると解説しました。

 安倍政権は、特区構想の実現に向けて着実に手続きを進めています。安倍首相は3月28日に開かれた国家戦略特区諮問会議の席で、「『岩盤規制を打破するためのドリル』を実際に動かせる体制が整いました」「今後2年間で岩盤規制改革全般をテーブルに載せ、突破口を開いていく」と決意を表明し、国家戦略特区の第一弾として東京都を中心とした東京圏をはじめ全国6地域(関西圏、福岡市、新潟市、養父市、沖縄県)を指定。具体的には、「都市再生、医療、雇用、教育などの分野における総合的な規制改革を実現」していくといいます(首相官邸HP(2014.3.28)より)。

 奈須さんは指定地域が都市部に偏っている点に注目し、6地域が日本のGDP(約495.6兆円)の4割近くを占めているデータを紹介。「特区によってまちづくりは東京など都市部に一極集中化する」と指摘しました。
 講座の後半には質疑討論が行われ、教育問題などにも話題が広がりました。水道事業の民営化など、生活インフラの規制改革にも触れ、「何でもありの特区が、すでに目の前に来ている」と講座を締めくくりました。

 連続講座は5月14日に第二回を開催予定(リンクは→コチラ←)。夏までの第4回まで計画されています。

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■【連続講座】5月14日18:30~「農業改革の動きとTPP問題」
http://antitpp.at.webry.info/201404/article_2.html