「TPPに反対する人々の運動」

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zoom RSS 米国市場参入への進展 (ファーマーズ・ウィークリー・プラスの翻訳)

<<   作成日時 : 2013/09/27 07:42   >>

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そろそろ、そして急速にギリギリの腹の探り合いや駆け引きが始まろうとしているも知れません。以下は米国の乳業を含む業界団体がUSTRフロマン氏と農務長官ト−マス・ビルザックに送った書簡からの紹介です。

日本・カナダと言う大きな市場が加わる中で、米国の乳製品を含む農業団体は「TPPでは、例外を設けない交渉を支持」との書簡を農務長官に送りました。オ−ストラリアや、特にフォンテラという乳製品の巨大企業の攻勢があっても米国自身が攻め込む市場がTPPに参加したとの認識からでしょうか?一方ニュ−ジ−ランドのグロ−サ−貿易相は、「これは米国内の少数派である乳業団体をなだめえるためのポ−ス」とも言っている、と冷静?

ブルネイ以降政治的な駆け引きが活発化しているようです。(翻訳:戸田 光子/監修:廣内かおり)

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ファーマーズ・ウィークリー・プラス
米国市場参入への進展

(ナイジェル・スターリング/2013年8月29日)


ニュージーランド農産物輸出品に対する米国市場の開放を求める戦いは、アメリカの農業関連主要圧力団体が農業を例外にしない包括的環太平洋貿易協定に支持を表明したことで、大きく前進した。

米国最大の農業圧力団体のうちの37団体が米国政府に対し、環太平洋連携(TPP)自由貿易交渉の支持を示す書簡を書き送った。この交渉は12カ国間で関税およびその他の貿易障壁撤廃を目指すものである。

新任の米国通商代表マイク・フロマンと農務省長官トーマス・ヴィルザックに送られた書簡の中で業界団体は、交渉に関わるいかなる国の農業も例外としないのであれば、包括的協定を追求する米国の交渉官たちを支持すると表明した。

「農業に含まれる生産物の例外も部門の例外もあってはならない。例外は加盟各国が新たな市場に参入し、事業を成長させ、経済成長と雇用を生み出す機会を制限するだろう」と書簡は述べている。

重要なのはその書簡にアメリカ乳製品輸出協会と全国生乳生産者協議会の署名があることである。

両団体はかつて、米国のTPP参加に懐疑的であり、国内市場を開放しニュージーランドの輸出品との競争になることの脅威をアメリカの農業従事者に強調していた。

2010年、全国生乳生産者協議会は、TPPを通じてニュージーランドが米国市場へ自由に参入できるようになれば、この協定から10年で(米国の)地域産業に200億ドルの損害を与える可能性があると言っていた。

ニュージーランドのティム・グローサー貿易大臣は、米国の乳製品業界からの支持は、農業を含むがゆえにニュージーランドに利益をもたらす協定をアメリカ議会が通過させるのに決定的に重要な意味を持つと述べた。
「ここでは政治の駆け引きはかなり見え見えだ。議会が動くのはこうした類の書簡を通じてだから、みんな賛成する団体の数を合計し、反対する団体の数を合計する。これが今進行中の政治プロセスだ。」とグローサー大臣は言った。

書簡は米国政府高官に先月送られたが、明るみに出たのは先週になってからだ。

それは、ニュージーランドのアグリビジネス団体がニュージーランド政府宛に7月半ばに送った、今週公開予定の書簡の事実上の丸写しである。

その書簡では、―フォンテラ(訳注:国策による乳業会社)、アンズコ(訳注:食肉関連会社)、食肉産業協会、そして農民連盟を含む―ニュージーランドの12の最も大きなアグリビジネス団体が、ニュージーランドの交渉担当者が交渉で追求すべきだとする7つの原則がまとめられている。交渉は今年決着する予定である。

農業のための例外排除のほか、この原則には商業的に有意義な時間枠内の関税廃止とTPP参加政府による科学的根拠に基づかない貿易制限の禁止が含まれている。

この原則はワシントンDCで行われた5月の会合で米国とニュージーランドの農業団体の間で作り上げられたもので、そこにはグローサー貿易大臣と前の米国貿易担当当局の高官が参加していた。

フォンテラは、ニュージーランド政府の支援を得て、他のTPP参加国の業界団体に対し自国の政府に同様の書簡を送るよう働きかけている。

「ここでは政治の駆け引きはかなり見え見えだ。議会が動くのはこうした類の書簡を通じてだから、みんな賛成する団体の数を合計し、反対する団体の数を合計する。これが今進行中の政治プロセスだ。」

ティム・グローサー貿易大臣

交渉に参加している国は他に、シンガポール、ブルネイ、ペルー、オーストラリア、ベトナム、マレーシア、メキシコ、カナダ、そして日本である。
仮にすべての国がゼロ関税に同意すれば、ニュージーランド経済の利益は2025年には21億ドルという高額になると見積もられている。
以前は敵対的だった米国の乳製品業界の姿勢が変わったのはTPP交渉がこの1年で拡大しカナダと日本を含むようになったからだ。
その2カ国はそれぞれ米国の2番目と5番目の乳製品市場である。カナダの場合は現在300%という高い関税率がかけられており、アメリカの生産者にとって将来性はさらに大きい。
米国がTPPを通してこれらの市場へ自由に参入できるなら、交渉の例外なきルールによって自国の市場へも同様のアクセスを提供することを多少なりとも余儀なくされる。そのルールに同意するとアメリカの業界は言っている。
しかし世界最大の経済大国の消費者市場を視野に入れるニュージーランドの輸出業者にとってはまだこれで成功だというわけではない。米国政府は19回に及ぶ交渉の後もまだニュージーランドに対して乳製品に関する提案を申し出る予定だ。
今年4月の米国上院議員への証言で、アメリカ乳製品輸出協会と全国生乳生産者協議会は、ニュージーランドの乳製品業界におけるいわゆる構造問題に取り組まないなら、いかなる貿易協定も拒否する可能性がまだあると述べた。
特に彼らはフォンテラによるニュージーランド乳製品業界の支配に批判的であった。フォンテラは生乳供給の90%以上を占めている。
グローサー貿易大臣は、米業界団体の公式な立場はまだそのようなものだが、ニュージーランドによる米国内市場への参入拡大に反対する米国の乳製品業界の少数派をなだめるための政治的ポーズでもあると思うようになったと述べた。
「これは交渉戦術であり我々はそのように扱っている。交渉の本質とはそういうものだ。なんとかどちらにもいいようにしようとしている。」
「我々の仕事はそんなことはさせないことだ。」

彼は10月初め、APECに合わせてTPP参加国の首脳たちがインドネシアで会合を開催するときまでに米国が乳製品に関する提案を出すことに期待した。
(翻訳:戸田 光子/監修:廣内かおり)

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