【イベント報告】豆腐から見えるTPPの問題─連続講座第1回報告

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第一回連続講座の会場に集まった約30名の参加者


 7月にも日本がTPP交渉に参加したら、私たちの足元のくらしの場、働く場で何が起こるかを具体的に検証しようと、「TPPに反対する人々の運動」では、地域や現場からの問題提起を受けて討議する連続講座を5月から開催しています。

 その第1回目として、5月21日に東京・池袋の「がんばれ!子供村」を会場に、「豆腐屋の四季」と題して、三代続く池袋のお豆腐屋さん「大桃豆腐」の大桃伸夫さんに、豆腐づくりと販売を通して考えていることや、豆腐づくりから見える世界を語っていただきました。参加者は約30人。

 大桃さんは、当初はスーパーなどと取引をしていましたが、簡単に契約が切られることなどから、自分のお店で直接販売するようになりました。各地の豆腐を食べ比べるうちに、国産100%、にがり100%、そして消泡剤無添加の豆腐に行き当たるようになりました。茨城県結城市の農家などと交流し、美味しい在来種の大豆を作ってもらい、2007年からは結城市に畑を借りて自らも作るようになりました。

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講師の大桃さん


 しかし、2011年の福島原発事故による放射能汚染は深刻な被害をもたらし、一部の地域の大豆の使用を中止してきました。その後、放射線検査機を導入して検査を行い、自主基準として、1ベクレル/㎏以下の豆腐作りをめざし、1ベクレルを超える場合は表示をして販売しています。

 このようなことに直面しながら、国産のしかも在来種の大豆にこだわり、農家と繋がるとともに、池袋の地域の人々と一緒に「池袋会議」を作り、学習会などを重ねておられます。遺伝子組み換えやTPP問題については、TPPを推進する経団連の米倉会長は、モンサントと関係する住友化学の出身であり、遺伝子組み換え食品の拡大が利益に繋がっていることを指摘しました。

 今後の運動について大桃さんは、「消費者も生産現場と繋がっていくことが大切だ。原料の表示をきちんとさせていくには、消費者も要求していくことが必要だ」などと訴えました。最後に「本当のことを知るには市民自らが調べ、それを周りに広めていくことだ。足下の暮らしの場から世の中を変えていくことが求められている。誰もが安心して食べられる豆腐を通じてそれを進めたい」と語りました。池袋という地域にこだわりながら、国際的な視野も持ちながらの取り組みは参加者に感銘を与えました。

☆ ★ 第2回連続講座のご案内 ★ ☆


【第2回目】韓国社会で今何が起こっているかー韓米FTA発効1年後の現実ー

 日本のTPP交渉参加が迫っています。TPP後に何が起こるか、それを知る手がかりがあります。米国と自由貿易協定(FTA)を結んだ韓国社会で、今何が起こっているかを見ることです。
 TPPは「韓米FTA+アルファ」だという言い方があります。TPPがもつ問題点のすべてがここにあります。韓米FTA発効から1年がたった韓国社会の現地調査報告をもとに、労働者、農と食、医療、貧困化などをキーワードとして迫ります。

【報告者】
 大野和興さん(ジャーナリスト)
 金哲洙さん(日本農業新聞記者)

■日時(第2回目):
6/18(火) 18:30~20:30
(第3回目のスケジュールはページ後半にあります)

■会場:連合会館(旧総評会館)5F501号室
東京都千代田区神田駿河台3-2-11
アクセス → http://rengokaikan.jp/access/

■参加費:各回800円/会員(※):各回500円
※「TPPに反対する人々の運動」の会員で、6月17日までの事前予約に限る。

■お申込みフォーム
http://my.formman.com/form/pc/JEkFT0ndAhzyjv7v/

■主催:TPPに反対する人々の運動

<今後の予定(第3回)>

【第3回  7/9(火) 18:30~20:30 】
地域に自立と共生の空間を作る

 講師の菅野さんは20年にわたり山形県長井市で、地域の人々とともに、生ゴミを軸にした循環型地域社会づくりに取り組んでいます。山形県置賜地域の農と食、地域資源といのちをつなぐ「置賜自給圏構想」を提唱、自治体と協働しながら実現に向け動き出しています。岡野内さんはコミュニティでの「人々の自立と共生の空間(公共圏)」づくりの試みが、ヒトや自然の営みを壊すグローバリゼーションのもとでどんな意味を持つか、ニュージーランドの先住民マウイの人々の主権回復運動を提起されています。TPPに対し、暮らし、働く場、地域でどんな対抗軸をつくるか、お二人の問題提起をもとに討論します。 

【講師】
・菅野芳秀(百姓・「アジア農民交流センター」共同代表)
1949年生まれ。養鶏農家を営む一方、長井市にて資源循環型社会「レインボー・プラン」を実現。著書に『土はいのちのみなもと』(創森社)など。
・岡野内正(法政大学大学院社会学研究科教授)
1958年生まれ。大阪外国語大学卒。同志社大学大学院卒。96年より現職。主な著作に『狂気の核武装大国アメリカ』(編訳・集英社)など。

【会場】連合会館(旧総評会館)5F501号室
東京都千代田区神田駿河台3-2-11

【共催】
TPPに反対する人々の運動/遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン