TPP講座第5回「いま、交渉はどうなっているのか─日本の戦略を問う」(講師:国会議員)レポート

 11月19日、東京・連合会館において、「TPPに反対する人々の運動」と「アジア太平洋資料センター(PARC)」が主催する連続講座「TPPでは生きられない!?─私たちの暮らしは私たちがつくる」の第5回講座(最終回)が開かれた。
 「いま、交渉はどうなっているのか─日本の戦略を問う」と題して、民主党の篠原孝元農水副大臣(長野選出)、同党の大河原雅子参議院議員(東京選出)、自民党の山田俊男参議院議員(比例区選出)が出席し、対談形式でTPPの問題点を語り合った。折から、衆議院が解散した直後であることから、会場には50人近くが詰めかけ、総選挙の帰趨にも関心が集まった。

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 篠原孝さんは、TPPは農業や医療、貿易の問題だけでなく、国のあらゆる仕組みを壊すものだと指摘。「韓国ではアメリカとの自由貿易協定(米韓FTA)が社会の混乱を招いている。対米依存は続かない。自立・自活が日本の生きる道だ」と、韓国での調査を踏まえて訴えた。
 大河原雅子さんは、1月に行ったアメリカでの視察を振り返り、「米国自身がTPPに希望を持っていない。労働組合などの反対も強い」と述べ、「TPPが一体誰の利益にためにあって、誰が犠牲になっているか。調べて、国際的な連携を作っていく必要がある」と指摘した。
 元JA全中専務でもあった山田俊男さんはまず、「TPPは形と内容が悪い」として、交渉参加に前のめりな野田首相を厳しく批判した。その上で、「アジアやヨーロッパなどの多様な農業の共存で一致するところと組み、アメリカに対抗していかなければならない」と、アジア諸国との連携が重要と強調した。
 全体討議では、衆議院総選挙が迫る中で「中央の大手マスコミの多くがTPPに賛成するが、地方マスコミは反対だ。政党や議員でも考えがバラバラであり、原発や消費増税、日米同盟などの主要課題とともに、TPPの推進を止めなければならない」(篠原議員)、「日本がアジア諸国からどう見られているかを考え、未来に進むためのあり方を見定めるべきだ」(大河原議員)、「経済界やマスコミが農業を批判するのは不幸な事態だ。ヨーロッパでは国民合意が図られている。そうしたことも選挙で訴えたい」(山田議員)などの意見も出された。