【新刊情報】国家の存亡

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国家の存亡(PHP新書)


国論を二分するほどのTPP(環太平洋経済連携協定)参加問題。「日本はバスに乗り遅れるな」とマスコミは喧伝し、経済界もメリットは大きいと旗を振る。しかし、日本の市場は、本当に閉ざされているのだろうか。

こうした議論もないまま進められるTPP推進論。農業問題だけがクローズアップされているが、医療、投資、労働、金融など、国のかたちを変えるほどの大問題なのだ。果たして、国民は24の幅広い分野で検討されていることを知っているだろうか。

事実上、TPPは日米間取引であり、推進の裏には、米国の国家戦略が垣間見える。さらに、その先には中国の陰も見え隠れする。たとえば、日本の民有林(7割、国有林3割)を外国人バイヤーが買うことを手放しで受け入れていいのか。水の確保や安全保障上、重大な問題を孕んでいることが指摘されている。

国の存亡にかかわることだけに、国民はそのことを十分知る必要がある。

【目次】
第1章 なぜいま「平成の開国」なのか?(尖閣ショックで対米追従に回帰;尖閣事件の失態を糊塗した前原氏の挑発的演説 ほか)
第2章 最も危険な「投資」と「労働」(各国から拒否された米国流投資ルール;ハゲタカ外資を拒否できなくなる ほか)
第3章 第一のターゲット 農業と食糧(国家観が欠落した農業ビジネスの論理;重要なのはカロリーベースの穀物自給率 ほか)
第4章 第二のターゲット 医療と薬品(TPPと医療分野;日米投資イニシアティブと医療分野 ほか)
第5章 米国の戦略を学ぶべき日本(国際ルールより国益を優先する米国;「国際標準化」は地味だが重要な戦略分野 ほか)

【著者情報】
関岡英之(せきおか・ひでゆき)
1961年東京生まれ。1984年、慶應義塾大学法学部卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。約14年間勤務ののち退職。2001年、早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了、著述活動を開始する。2007年、拓殖大学日本文化研究所客員教授。主な著書に、『なんじ自身のために泣け』(河出書房新社、第7回蓮如賞受賞)、『帝国陸軍 見果てぬ「防共回廊」』(祥伝社、「第2回国際理解促進優良図書優秀賞受賞」)など

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