「TPPに反対する人々の運動」

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zoom RSS ブルネイ第19回TPP交渉会合報告

<<   作成日時 : 2013/09/10 20:51   >>

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8月末からブルネイのラウンドテーブルに参加していた、「TPPに反対する人々の運動」メンバーで、翻訳グループリーダーの近藤康男(こんどう・やすお)氏から、報告が届きました。

各分野の進捗状況や、争点などメディアでは伝えきれない細かな情報があります。ぜひ今後の運動の参考にしてください。

★ ★ ★

13.8月22(木)〜31日(土)
ブルネイ第19回TPP交渉会合報告


13年8月30日(金)近藤


〇今後、政治的な折衝が加速されるだろう
〇10月APEC首脳会議以上に場合によってはWTO閣僚会合が重要になる可能性も

1,国際NGOによる共同行動

(1) 各分野別に毎日、日本を中心とするメディアへのプレゼン実施:詳細別紙

(2) 情報交換、諸会合設定の共同作業
・ 毎日の総括と翌日以降の行動打ち合わせ。
・ 各国交渉官・メディアとの接触から得た情報の交換
26日首席交渉官会合でマレ−シアが、健康に関わるものとしてのタバコはTPP交渉から除外することを強力に提案、ほぼ受け入れられた模様(日本の交渉官は継続協議との認識。マレ−シアのNGOの同国政府への働き掛けが奏功した好事例の一つ)
・ 民主党議員・国民会議と外国の与野党議員との会合を協力して設定

(3) 日本以外の市民団体は自国以外の交渉官とも盛んに会合を設定。日本消費者連盟もコンシュ−マ−ズ・インタ−ナショナル及びNZコンシュ−マ−と共同でNZと会合を設定

(4)(近藤)主な個別日程:
  〇26日(月):日本政府の利害関係者説明に出席
         記者向けのプレゼン(日本から近藤・山浦・マーチン・フリッド)
  〇27日(火):ブルネイ政府主催の利害関係者フォ−ラム出席
         外国の議員と民主党・国民会議との昼食会を設定・出席
  〇28日(水):日本政府の利害関係者説明に出席
         外国の首席交渉官と民主党・国民会議の昼食会を設定・出席
         国際NGOと民主党・国民会議の懇談を設定・出席
  〇29日(木):Jane Kelsey氏と民主党・国民会議との懇談を設定・出席

2,交渉会合日程:閣僚会合+7分野 

〇閣僚会合:22〜23日(豪州、チリ、ペル−は代理出席)
〇原産地規則:23〜28日    〇金融サ−ビス:25〜28日
〇環境:26〜30日       〇投資:24〜28日
〇知的財産権:22〜30日    〇政府調達:22〜24日
〇市場参入:22〜28日

3,日本の利害関係者の参加

〇医師会、TPPを考える国民会議、畜産ネット・中央畜産会・酪政連・肉牛事業協組・日本食鳥協会・養豚協会、日消連、北海道農協中央会、北海道庁、JA全中・全農、連合、TPPって何?TPPに反対する人々の運動、日本商工会議所、経団連、精糖工業会、自民党、民主党
〇27日利害関係者フオ−ラムでの意見陳述:5団体
日本消費者連盟、TPPって何?、TPPを考える国民会議、日本精糖工業会、畜産ネットワ−ク
〇推進の立場での発言の内容
・経団連:関税なども2国間協議でなく、全体会合・統一様式でやってほしい。
・商工会議所:中小企業が海外進出しやすい協定を目指して欲しい。
・畜産・酪農関連団体は、自民党外交・経済連携調査会や国会の農林水産委員会決議に立った主張をした。

4,日本政府主催の利害関係者説明会(渋谷審議官);
  28日も開催。記者会見はほぼ毎日。30日は鶴岡首席交渉官の記者会見予定

(1)8月26日(月)
〇初日は政府側からの説明、28日・29日は意見・情報交換中心に
〇甘利担当大臣:交渉を加速させる。バランスの取れた内容とプロセスを
・ 閣僚のリ−ダ−シップが問われている
・ 閣僚は、問題を・課題を把握しそして整理をし、交渉官に具体的な指示をし、その上で一定の権限を与えるべき。
・ バランス:高い水準の協定を目指すとともに各国は重要関心分野を尊重するというバランスと、先進国・途上国とのバランスとを配慮すべきで、大国が小国に押し付けることは控えるべき。
・ 漁業補助金は乱獲防止のためのものと主張(各国の理解を得られたとのこと)
〇TPPは米国に押し付けられたものではない。日米で途上国の規制を改革させ、市場を開けさせるものである。
〇遅れている分野の中間会合と首席交渉官会合を8月末〜9月にやることになるだろう ⇒10月7日〜8日APECの間にTPP首脳会議
〇知財は難航(一つの注記を午前中に外したら、午後はもっと多くが追加)
・ 政府調達は攻めの姿勢、WTOの協定に参加していない国は持ち帰り宿題
・ 関税譲許表はいくつかの国と交換、準備の遅れている国が若干ある。
・ 豪州は9月7日の選挙を控え保留、米国は国際貿易委員会の議会報告書により9月になってからとなろう。
〇投資:信用秩序のル−ル確立を途上国に求めた。
〇Regulatory Coherence(規制の内外調和):各国はこれから国内社会政策上対象がとした「留保リスト」を提出。全体の合意が得られれば国内法制・規制が維持の余地も
〇市場への参入:
・ 25日はテキストの議論
・ テキストは全体会合、それ以外は2国間協議で進める。米国は21日の国際貿易委員会報告を受けてからの動きになる遅れているが9月中旬には提出か?譲許表の交換は今後も続き、10月APEC後も交渉は続く。

(2)8月28日(水)
〇知財、国有企業、環境が特に遅れている。著作権は各国とも国内でも意見が割れているので、各国とも具体的主張が出来ていない。知財は閣僚段階で整理をして交渉官に指示を出すことになるのではないか?
〇貿易の技術的障害TBTは今回やっていないので中間会合になるか?
〇ISDSは反対の国も多く、それらの国から修正案が出てきた。まとめ方が難しい。
〇市場参入はテキストは全体会合、関税は2国間、2国間協議が終わってから全体会合に
〇14章は終わったのか?:完全には終わったわけではない。WTO以上の内容があまり含まれていない章は進んでいる模様。
〇批准問題は、妥結した段階で専門家が検討し、手順を決める。
〇ディスクロ−ジャ−は出来ないが、コミュニケ−ションは図りたい。どのような方法が適当かは真面目に考えたい。

5,外国の議員との懇談

〇既に交渉に入っている現実、貿易自由化を進める立場に立つが、強い立場で交渉を注視し、国家利益・独自の社会制度が危うくなる場合には徹底的に反対する。

1. 海外NGOと民主党議員・国民会議意見交換:

多岐に渡る意見交換が出来たが、“negotiation history”に改めて気付かされた。
 〇場合によっては解釈の余地の残る表現もされる条文の背景には、日本参加以前の交渉官同士のメモの交換があり、(それを日本の交渉官が入手しているか不明)解釈を巡って遅れてきた参加国との間で相違が出る場合は、既参加国で合意した非公式メモが力を持つ、」というのが交渉の歴史・現実である。
   仮に“重要関心品目に配慮”となった場合、品目数は日本の5品目でなく、アメリカの2品目と理解されている可能性もある。

2. 外国の首席交渉官との懇談

  〇困難な課題は、@政治的決断を要するモノ、A交渉の戦術として駆け引きがある場合、B関連する章が多いモノ、であり、政治的決断は閣僚段階で解決、他の2点は我々に与えられた権限であり、交渉は動き始めている。

3.Jane Kelsey氏との懇談:

・ マレ−シアの強い姿勢が出てきている。
・ 米国USTRフロ−マン氏「一定のタイムリミットを決めて慌てて合意するようなことはしない。しかしAPECは重要なmile stoneである。」
・ APECは一定の着地点で政治的に対応し、12月WTO閣僚会合の時にTPP閣僚会合を目指すか?何とか政治決着をするか、あるいは越年となるか何とも言えない。
・ 各国とも運動のダイナミズムは衰えて来ている。
・ 焦点を絞り、分かりやすい言葉で、若者など新しい層に働き掛け、ネットの世界での広がりなどを作り、メディアや政府が耳を傾けるような状況を作ることが重要。
・ 弁護士ネット・労組など新たな層へウィングを広げたい。
・ 自民党の確信層との連携のあり方・政府への働掛けの工夫をしたい。
・ 秘密性、非民主的な進め方、国家主権・社会のあり方への影響など、基本的でメッセ−ジが届きやすい部分を前に出した広報を
・ 情報開示の要求
・ 10月7〜8日のAPECでは多分フィリピンに拠点を置くIBONというグル−プ(ウォルデン・ベロ−など)とビアカンペシ−ナが現地での行動を組織すべく準備しているはずだが、TPP参加国ではないので、APEC、アジアの安保情勢などを課題とした行動となる。TPPのネットワ−クではこれからの議論。

4.中間会合の予定

全体会合は無い模様。但し首席交渉官会合レベルでの連携は、首席交渉官会合を実施も含め一層緊密に行われる。TPP参加国の担当閣僚会合も10月APEC・12月WTOに合わせて行われる可能性が高い。

〇8月26〜29日:労働 オタワ      〇9月2〜5日:TBT メキシコ
〇9月3〜6日:電子商取引 サンフランシスコ
〇9月8〜15日:保険、透明性     〇法的問題;9月8〜15日 ワシントン
〇9月22日〜8日間:知財(特許、著作権、GI)メキシコシティ
〇9月18〜21日:国有企業 ワシントン
〇9月23〜29日:金融サ−ビス ワシントン
〇9月18〜22首席交渉官会合 ワシントン
〇投資(場所・時期不明)

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