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zoom RSS 【海外情報】米国“TPPの条文を開示しないことについて抵抗する法案”が上院議員から提出

<<   作成日時 : 2012/06/17 15:41   >>

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5月23日、米国で“TPPの条文を開示しないことについて抵抗する法案”が、有力上院議員から提出されました。
法案を提出したロン・ワイデン議員は、連邦議会上院金融委員会の「国際貿易・税関・グローバル競争に関する小委員会」の委員長です。同委員会は、 上院でTPPを取り扱う委員会です。(下院は、昨年12月14日に公聴会を開いた連邦議会下院歳入委員会の貿易小委員会が担当委員会)

5月24日インタ−ネット新聞THE HUFFINGTON POST掲載記事を翻訳グループが訳しました。(翻訳:清水亮子、戸田光子)

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環太平洋経済連携協定:有力民主党上院議員がオバマ大統領の通商協定に反旗を翻す超党派議員の仲間入り
Trans-Pacific Partnership: Key Senate Democrat Joins Bipartisan Trade Revolt Against Obama(Zach Carter


(ワシントン発)ロン・ワイデン上院議員(オレゴン州・民主党)は水曜日(5月23日)遅く法案を提出し、論争の的になっている通商交渉についてオバマ政権が同議員への情報提供を拒否していることに異議を唱えた。
WASHINGTON -- Sen. Ron Wyden (D-Ore.) introduced legislation late Wednesday to protest the Obama administration's refusal to share information about controversial trade negotiations with the senator.

ワイデン議員は上院の国際貿易に関する小委員会の委員長だが、オバマ政権がワイデン議員を締め出しているのは、以前の記者会見での発言と相反する ものであり、オバマ政権は自らの貿易戦略に批判的な議員を選択的に無視しているのではないかという懸念を引き起こしている。
The administration's blockade against Wyden, who chairs a subcommittee on international trade, conflicts with its prior statements to the press, and raises concerns that President Barack Obama's administration
is selectively icing out critics of the administration's trade strategy.



ワイデン議員によると、ワイデン事務所はTPPとして知られる交渉中の通商協定についての情報から締め出されているとのことである。他の環太平洋 諸国8か国が参加するこのTPP協定には、米国の製造業者を優遇する「バイ・アメリカン」(国産品購入)条項を禁止する可能性のある政府契約条 項、そして海外での処方薬の価格を吊り上げる可能性のある知的財産権基準などに関する、広範にわたる細目が含まれている。このような政権の対応は、米国の労働組合、国内の製造業者、国際的な公衆衛生擁護団体からの批判を招いている。
Wyden said that his office was locked out of information about a trade pact in the works known as the Trans-Pacific Partnership. The deal, which involves eight other Pacific nations, includes broad details on government contracting terms that would ban "Buy American" preferences for U.S. manufacturers, and intellectual property standards that would increase prescription drug prices abroad. Those positions have drawn criticism from American labor unions, domestic manufacturers and international public health advocates.


しかし、米国通商代表部は、TPP協定に関する交渉文書の草案について、他の国の政府や顧問団として席を占める米国企業の重役たちと情報を共有する一方で、一般市民やほとんどの非営利団体に対しては公表を控えている。それによって、たとえば公衆衛生擁護団体の多くは、非合法なリークや非公式なルートを通じた情報入手を余儀なくされている。
But while the Office of the U.S. Trade Representative shares draft negotiation documents on the Trans-Pacific deal with the governments of other nations and American corporate executives who serve on advisory boards, it withholds them from the American public and most nonprofit groups -- forcing many public health advocates, for instance, to learn about the deals through illegal leaks or informal channels.

「議員の大多数が、TPP交渉の内容について何も知らされていないのに対し、米国企業―たとえばハリバートン、シェブロン、米国研究製薬工業協会(PhRMA)、コムキャスト、アメリカ映画協会など―の代表たちは、協定の詳細について相談を受けたり、内々に知らされたりしている」とワイデン議員は言う。
"The majority of Congress is being kept in the dark as to the substance of the TPP negotiations, while representatives of U.S. corporations -- like Halliburton, Chevron, PhRMA, Comcast and the Motion Picture Association of America -- are being consulted and made privy to details of the agreement," said Wyden.

TPP協定をめぐる議会内での党派を超えた緊張が、ここ一か月の間に高まりを見せてきている 。5月3日には60名を超える民主党下院議員と1名の共和党下院議員がオバマ大統領にあてて、「バイ・アメリカン」条項禁止に反対する書簡を送った。5月 15日には、下院監視委員会のダレル・アイサ委員長(カリフォルニア州・共和党)が、交渉プロセスの一層の透明性を求め、TPP協定の知的財産権に関する章の草案全体をリークし、自身のウエブサイト上で公表した。その文書は以前から合法とも非合法ともとれるようなルートを通じてインター ネット経由で入手可能ではあったが、アイサ委員長の行動により、オバマ政権に対してTPP協定に関する市民へのより多くの情報提供を求める政治的 圧力は劇的に高まった。
Bipartisan congressional tension surrounding the Trans-Pacific deal has been building for the past month. More than 60 House Democrats and one House Republican sent a letter to Obama objecting to the "Buy American" ban on May 3. On May 15, House Oversight Committee Chairman Darrell Issa (R-Calif.) called for more transparency in the negotiation process and leaked the entire draft intellectual property chapter from the Trans Pacific deal to the public on his website. Although the document previously was available over the Internet through legally ambiguous channels, Issa's move dramatically increased political pressure on the administration to share more information about the deal with the public.

公式にはオバマ政権は、TPP協定についての情報はすべての議員と共有していると言っている。「米国のTPP文書は、アメリカ国民を代表するすべての議員が入手可能だ」と米国通商代表部(USTR)は5月16日の声明でHuffPostに語った。USTRはまた、非営利団体にも、情勢に遅 れることなく、交渉経過についての情報を提供するよう取り組んでいる、とHuffPostに語った。
Publicly, the administration said it shares information on the trade pact with all members of Congress. "U.S. TPP documents are available to members of Congress representing all Americans," USTR told HuffPost on May 16 in a statement. USTR also told HuffPost it works to keep nonprofit groups abreast of its position and give them input into the negotiation process. 

しかしワイデン事務所では、オバマ政権がそのような情報を共有したのは12名ほどの議員だけであると言い、更に通商文書を見ることを許されている 議員は下院監視委員会の委員だけであると法的な反論を呈している。ワイデン事務所によると、2002年の法律によって政権は通商文書についてすべての国会議員と情報共有することを求められている。ワイデンの法案は、政権のそのような義務をより一層明確に定めるものである。USTRの代表からは、ワイデンの法案についてコメントは得られなかった。
But Wyden's office said the administration has only shared that information with about 12 members of Congress, advancing legal arguments that the only members of Congress permitted to see trade documents are those in the Congressional Oversight Group. According to Wyden's office, a 2002 law requires the administration to share trade documents with all members of Congress. His legislation would make that obligation even more explicit. USTR representatives were not available for comment on Wyden's bill.

アイサ議員と同様にワイデン議員も、2011年は多くの時間をかけて、オンライン海賊行為防止法(SOPA)の新しい知的財産権基準に反対してき た。 SOPAはオンラインの技術革新を阻害し、インタ−ネットの機能性を脅かす危険があるとインターネットの専門家が警告していた。インターネッ ト上の自由を主張する団体や技術系企業は、米国がTPP協定交渉にに示したその姿勢に批判的であり、その影響で多くのワシントンの政治家も、ワイデン議員はTPP協定に反対であると推測している。
Like Issa, Wyden spent much of 2011 opposing new intellectual property standards from the Stop Online Piracy Act that Internet experts warned would stifle online innovation and threaten the functionality of the web. Internet freedom groups and tech companies have been critical of the positions advanced by the U.S. in the Trans-Pacific deal, leading many in Washington to assume that Wyden opposes the agreement.

ワイデン事務所はオバマ政権による妨害について、HuffPostに送った声明のなかで詳細に述べた。ワイデン事務所のジェニファー・ホルツァ広報担当者は、電子メールでHuffPostにこう語った。「何か月も前に、私たちの事務所の職員は許可 を得た場合のみ文書の閲覧ができると告げられました。」「そこで彼は適切な機密情報取扱許可の申請をし、2ヶ月前にそれを終えました。結論を出す のに2ヶ月の間堂々巡りをした末、今になって、通商協定を見ることができるのは下院監視委員会の委員あるいはその委員のために働く者のみ、とオバ マ政権は2002年法を解釈することにしたようです。もしそれが本当に政府の解釈だとすると、ワイデン上院議員も、貿易小委員会のスタッフも通商 協定に関する文書を検討することを許されないということになるのです。」
Wyden's office detailed the Obama administration's obstruction in a statement provided to HuffPost."Months ago, we were told our staffer could only view the documents if he got a clearance," Wyden spokesperson Jennifer Hoelzer told HuffPost in an email.
"So, he applied for the appropriate security clearance which was completed two months ago. Now, after two months of back and forth to try and get this resolved, it seems that the Administration is interpreting that 2002 law to say that only members on the Congressional Oversight Group or who work for members of the COG are allowed to see the agreements. If that is in fact their interpretation, it means that neither Senator Wyden nor his trade subcommittee staffs are allowed to review documents pertaining to trade agreements."


法案(2012年5月23日ワイデン上院議員提出)米国通商代表部に、通商交渉に関する文書を議員とそのスタッフに対し、求めに応じ、あるいはその他の目的のために提供することを要請するための法案。

これはアメリカ合衆国上下両院の議員により制定されるものとする。

第1条 略称
この法律は「議会通商交渉監視法」という。
第2条 議員とそのスタッフによる、通商交渉に関する文書の入手
(a) 目的――この条項の目的は以下のとおりである。
(1) 米国通商代表部が国会議員との適切な協議を行うことを確実にすること。
(2) 国会議員に以下の適切な機会を与えること。
(A) 通商政策の策定に関して米国通商代表部に助言する機会。
(B) 通商交渉の具体的な交渉目的について提案する機会。
(3) 米国との通商協定の参加国によってなされた約束事の遵守と実施を評価
するために必要な情報を国会議員に提供すること。
(b) 特定の文書の入手――2002年超党派貿易促進権限法(Bipartisan Trade
Promotion Authority Act of 2002)の2107条(19U.S.C.3807:法律19編3807
条)、あるいは同法のその他のいかなる条項にも関わらず、米国通商代表部は、
アメ リカ合衆国が参加する通商協定の交渉ならびに、交渉において通商代表部
が進める政策に係る、機密事項を含む文書に関し、その入手権を以下の者に与
えなければならない。
(1) 文書を要求するいかなる国会議員。
(2) 国会議員のスタッフで適切な機密情報取扱許可を持つ者。

原文;Trans-Pacific Partnership: Key Senate Democrat Joins Bipartisan Trade Revolt Against Obama
http://www.huffingtonpost.com/2012/05/23/trans-pacific-partnership-ron-wyden_n_1540984.html

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